曲と歌詞の出会い
先日のサントリーホールへ歌手の石川さゆりさんがいらしていて、お仕事の途中か着物姿でしたので、目撃された方も多かったようです。
石川さんが昨年発表されたアルバムは、デビュー45周年記念で、その最終曲として、KAKOさんの新曲に歌詞がついた「祈りたい」(山上路夫作詞)が収録されています。
「加古さんの曲を入れたい」というラブコールから始まった1曲。
思い返せば、お二人の初めての出会いは、山本寛斎さんプロデュースのスーパーショー『アボルダージュ~接舷攻撃~』で、2004年のことです。
寛斎さん自身の半生も下地にあり、新撰組の土方歳三に重ね合わせたというストーリー。幕末を生き抜いた男達・女達の姿を、武道館を縦横無尽に使い切って表現した一大スペクタル。
いくつかの音楽が出来上がってゆく中で、KAKOさんに寛斎さんから電話がありました。「この曲に詞を付けて石川さゆりに歌ってもらいます!」と、予期せぬ提案の出た曲があったのです。そしてドンドン話しは進んでいき、ある日のこと、作詞家の阿木燿子さんと石川さゆりさんが録音スタジオに現れたのでした。KAKOさんは、演歌に縁が無いので「津軽海峡冬景色」も知らない人。その日初めて素晴らしい歌声を聴いたのです。
劇中に秋田の「西馬音内の盆踊(にしもないのぼんおどり)」がありましたが、そこにKAKOさんの音楽と石川さゆりさんの歌が加わります。踊り手の、一枚として同じ物が無いという独特の着物、逝った者への哀しげで優美な踊り。幻想的なシーンに魅了され、毎年夏に行われるというその盆踊りを、是非現地で見たいと思ったものでした。『アボルダージュ~接舷攻撃~』のyou tubeでも垣間見ることが出来ます。(BGMはメインテーマ曲が流れています)
https://www.youtube.com/watch?v=gpx6VL-49L8
武道館での、1回限りの”スーパー”なライブのお話しでした。
「アボルダージュ」のテーマ曲など2曲は、CD「熊野古道」に入っています。
2018/03/20