風の音、鳥の声
アー、今週は忙しかった!です。月曜日に冷暖房工事の下見打合せ、火曜日はコンピューター関係の入れ替えで東京から若いスタッフが来て一日がかり、木曜日は庭の手入れ。
金曜日は音楽関係の4人の方々。そして今日土曜日は、1歳半の子供を連れた音楽家の奥様がお客様。フーッと一息入れて、このページを開いています。
金曜日は、ある音楽家のアトリエ初来訪日。新幹線の駅までお出迎えして、軽井沢らしいフレンチのレストランでランチをご一緒しました。が、暑い!です。東京からいらした方々は、「涼しい~!」と感嘆されていますが、レストランのマネジャーも「昨日は32度あったと思います。この店も8年くらいになりますが、こんなに暑いのには閉口しています・・・。」とおっしゃっていたくらいです。あまりの暑さに、今年初めてジージーと鳴き声の大きな蝉も出始めています。
地球温暖化は標高900Mの軽井沢にもしっかり押し寄せてきている感じですね。アスファルト沿いの建物と森林の中では2~3度くらい違いますから、まだまだ樹木を植えてほしい場所も見かけます。
食事のあとアトリエにいらしていただきました。クーラーはないし、本当はピアノを弾く時には窓を閉めなければなりませんが、暑いので開け放したままでした。この音楽家はまだ若い盲目のピアニスト。だからこそ、耳に届くもの感じるものが唯一のこと。
「軽井沢で、鳥のさえずる声、風のそよぐ音に囲まれてピアノを弾きたい!」と、以前から願っていたとおっしゃっていらしたのです。
短い時間でしたが、森の中でピアノの音が響きます。
オリヴィエ・メシアンの曲に「7つの俳諧」という曲があって、その中に軽井沢にちなんだ楽章があるんだとKAKOさんが説明しました。6つ目のタイトルが「軽井沢の鳥たち (Les oiseaux de Karuizawa)」です。1962年に発表された曲ですから、今から50年も前のメシアンの日本旅行の印象譜ですね。その頃と現在の森は鳥や動物たちの生息する環境として大変化があることでしょう。人間が街から離れていって、開拓した山に近づき過ぎたことも無関係ではないはず。
でもやっぱり、マンションの防音室で楽器を奏でるより、森を感じながら音楽に入り込みたいと・・・、思うのも致し方ないです。そこでしか生まれない曲もありますから。