耳を澄ませば
今日は奈良県橿原文化会館で、2017年初のコンサートでした。
朝9時台に雪が舞う京都から近鉄で橿原に向かうのですが、前日からの大雪で近郊の電車はかなり遅れている様子。心配なので早めの電車に乗車変更して出掛けましたが、大和西大寺駅辺りから積雪は殆どありません。拍子抜けした感じ。
でも会場にいらっしゃるお客様にとっては、晴れていて良かったです。
クァルテットの「組曲 新・映像の世紀」が第2部に組まれたプログラム。4人がステージに登場すると客席に期待感が漂い、拍手の場面ごとに盛り上がってきます。いつ見ても美しい佇まいで凛々しい4人!
昨年のツアーと同じ曲目ですし、私は何度も現場で体験してきているのに、これが毎回ワクワクして聴き惚れるんです。
20年前にNHKで放送され様々な編成や曲順でコンサートに組み込んできた「映像の世紀」ですが、 「パリは燃えているか」を軸に、3パート構成にしたこのクァルテットバージョンは個人的にかなり好きです。「神のパッサカリア」や「愛と憎しみの果てに」などの新しい曲の存在感もやはり効を奏しているのではないかと、改めて今日も思いました。
さて、橿原文化会館にはだいぶ昔来ているはず。煉瓦色の建物に記憶がありました。会館のスタッフのかたに調べて頂いたら、何と24年前の1993年とのこと。当時の年間事業パンフレットのモノクロコピーをくださったので、ここに掲載します。
中央に小さくKAKOさんの演奏写真が有りますが、90年代によく使用した写真で、懐かしかったです。アトリエに戻り93年の資料を調べれば、チラシが出てくるかも知れません。
ところで、この会館のご担当者さんがリハーサル中のKAKOさんへご挨拶したいということでお待ちしていたら、両隣に二人の男性が付き添った形で現れました。どうも杖を持っているようだし、視線が正面を向いていらっしゃらないのでどうしたのかと思っていましたら。
何と、この人は全盲だったのです。
(その事に気付かず、私は名刺を渡そうとしても受け取ってもらえず焦ったりして…)
目は見えないけれど、ずっとKAKOさんの音楽のファンでもあって、いつかコンサートを実現したいと考えていらしたとか。
県の職員だと思うのですが、ご本人も採用する側も素晴らしいですね。
その事に感激して帰路につきました。
続いて、21日(土)は伊丹アイフォニックのコンサートです。
2017/01/15