TakashiKAKO 26歳の頃
すでに告知されていますが、今年2023年はKAKOさんが1973年のパリでデビューして50周年。
本当に偶然の成り行きでステージに立つことになったKAKOさん、26歳のこと。
フランス政府給費留学生で日本からパリへ。この給費留学生の試験はかなり厳しく合格して採用されるのは年間1〜2名だけとか。難関突破ですがそれだけのことはあり、さまざまな優遇が待っていたそうです。
その中の一つ、公営施設の無料申し込みが可能なので、あるジャズメン達の練習のために借りてあげて申込者本人が立会い必須なので居合わせていました。そのグループはギターやパーカッションの編成でピアニストはいません。
その場にピアノがあり、メンバーが休憩していたりすると、KAKOさんは何気なくピアノに触っていたそうです。何回めかの日に、グループのリーダーが「○日○日のコンサート」と言ってチラシのような紙切れを見せてくれましたが…
何とそこにはPiano: Takashi KAKOの名前が入っているではありませんか。
えっ?僕も?
リーダーは当然のような顔でうなづいたそうです。
奇しくもこういういきさつで迎えたパリでの初コンサート。
その日は多くの評論家も来ていたようで、「現在フランスで聴くことのできる最高のピアニスト」というジャズ誌の評文も出回り、フリージャズ界に颯爽とデビューしたのでした。当時のアルバム「Emergency」にそのグループでの写真が使われています。