トマト感動篇
以前もこのコーナーに書きましたが、KAKOさんは花を育てることが得意です。というか、それは植物全般に言えることかも知れず、唯一の趣味かも知れません。今日は、意外な「トマト感動篇」の一日だったことを、書いてみます。
先日、軽井沢定住4年目のご夫妻から、こんなメールを受取りました。
「うちの畑はトマトがなかなか成績が良い・・・ 今、去年食べ切れなかった実から生えた苗が、今年植えた苗の横に元気一杯にそこらじゅう出ている状況です。ともかく、畑がトマトの苗でいっぱいです。もう少ししたら抜かなきゃなので、かわいそうだから一本でも多く残してあげたい・・・」
という訳で、今日は、花も実も好きなKAKOさんの為に、その苗のおすそ分けを持って来て下さったのです。ミニトマトで育てやすい「アイコ」。雷がゴロゴロしてきたので、デッキに苗の鉢を置いて、室内でおしゃべりしました。野菜作りにも詳しいご夫妻ですが、それは本業のかたわらで楽しんでいらっしゃる。奥様は帽子もワンピースもスリッパも、ロウソクだって石鹸だってご自分で作ってしまう超人的な女性。それが高じて、ご自宅兼アトリエにもうすぐ“shop”が出来るそう。ご主人は大工さんではないのに、その“shop”作りの現場監督。壁を張ったり窓を入れたり、しています。そういう男性も滅多にいないでしょう。
昨年の初対面の日に、トマトを20個ほども頂きました。びっくりしていると、「おいしいトマト作りをしている若者がいるので、応援してる、水代わりにパクッとやってみて」と教えてくれて、あの暑い夏に、そのとおりにやってみて、感激したことがあったのですが、同じ生産者のトマトを、今日は1つだけ持参してきました。毎週の配達どうですか?という見本だったのですね。
10月1日からスタートする今年のクァルテットのツアー日程が発表されました。そろそろ譜面の準備を終えなければなりませんし、リハーサルも始まります。ずい分先に放映されるテレビ番組の作曲もあるし。この夏を元気で乗り越えるためにも、トマトをガブリっとやらなくては。
若者のトマトの注文をすることにしたのです。
お帰りになった後、テーブルのトマトを手に取ったKAKOさんが「すごいなあ」と感心しているので、種からこんな大玉のトマトが出来ること、を言っているのかと思いました。ところがその後のひとことが、全く違う意味だったのです。
「この色、こういう色は誰も出せない。」
ふーむ、人間が作ったものではない色・・・どんな絵の具でも出せないという色・・・やはりアーティストの発想だなあ・・・ということで、私は感動してしまいました。