春のあいさつ
6月は一日も「アトリエ通信」を開けませんでした。
今月から、また書きたいことが出てくるといいなあ、と思っております。
さて、お中元の季節となってからは、お中元そのものではなく、こんなお中元をどうですか?というたぐいの分厚い封書が届くようになりました。
大好きな取り寄せ商品を扱うお店からのものなので、これらの封書もすぐには捨てずにいましたら、郵便置きの棚があふれそうになったので、しばし目を通してみました。
その中に、京都のお店が発行しているエッセイ集の冊子が入っています。パラパラと頁を開きながら、「雨」の言葉が出てきたのでそこで一休みして読んでみました。今日は雨が降り続いていたからかも知れません。
ただし、文章が書かれた時は梅雨ではなくて、季節は春だったようです。
そして、ちょっとクスッと笑ってしまいました。その土地の人になった気分で声を出して読んでみてください。
部分略・・・
「春雨だ、濡れて行こう」・・・わたくし(作家である筆者)と若干縁のある越後なら、行きかう人に「春らの、あったかくなったのう」という挨拶になる。
これが鹿児島だと「春でごわす。ぬくうなりもした」となり、大分「ばされぇぬくうなったのおゃ」、松山「春ぞなもし」、京都にくると「ほんまにええ陽気どすなあ」、長野「春でやすない、ぬくとくなったねも」、そして宇都宮「春だんべー」、仙台「春だっちゃねぇー」、秋田は「あったげなったべな」となるのであるそうな。ただし、一時代前の言葉である。いまは日本全国どこへいっても同じテレビ的標準語で・・・・・・
以上、作家・半藤一利さまの随筆の一節でした。
KAKOさんは関西出身だから、「春やねぇ」でしょうかね。こんど聞いてみます。