レトロな日
先週末、長崎県の南島原市というところに行ってきました。おそらく国内旅行では、移動に一番時間がかかった遠い場所です。家を出てこの日の宿につくまでに、片道ほぼ7時間の行程でした。「ありえコレジヨホール※」でのコンサートです。
事前の情報では、いわゆる反響版が設置されていない多目的ホールのため、制作会社からは音響チームを入れようかどうかと、再三確認があったのでした。
これまでに開催されたというクラシカルなコンサートの内容を知らせていただいて、何とか生の音で出来るのではないか・・・と判断しました。
しかし、実際には想像以上の響きの良さだったのです。それに照明が明るくすっきりしていて、暗い客席から見ると、ステージが額縁でくっきりと浮かび上がっているようです。久し振りに感動したのです。
お客様の中には、主催者に手を取ってもらいながら席までの階段を上がるような高齢者もいて、そうです、白髪の人も多かった。あとは、KAKOさんにちなんでというのかどうかは分かりませんが、帽子の人も多かった。ベレー帽、つばの広い帽子の女性、チロリアン風の男性など。
さてコンサートが終わった夜は「雲仙観光ホテル」というところに入りました。2日間違うホテルなので、荷物を開いたり入れ直したり、と落ち着きません。2泊とも雲仙だったら良かったのに、と一行全員がつぶやいています。
Sピンカーブのような山道はちょっと苦手でしたが、素晴らしいホテルです。
しかし、終演後の打ち上げ飲み会の後、夜遅くチェックインして、翌朝早くチェックアウトなので、非常に残念でした。
昭和10年創業ですからもうすぐ80年で、こんなレトロな感じ。
もう一度ゆっくり滞在したいホテルでした。
※「コレジヨホール」の由来
「コレジヨ」はキリスト教の聖職者の養成のための高等教育機関。日本では1580年に豊後の府内(現在の大分市)にイエズス会が創設したのが最初。その後は天草や長崎などに移転し、南島原市有家(ありえ)には、1588年に来たのだそうです。江戸幕府のキリスト教禁止令などにより1614年に廃止された。
神学の他、哲学や自然科学、ラテン語などを学んだとされる文化的な遺産であったため、ホールに命名されたとのこと。