花粉症

旅の途中に

そういえば、南島原に行った時のKAKOさんは可哀想な状況だったのでした。
長崎空港で飛行機から降りてメンバーやスタッフと一緒にマイクロバスに乗ったあたりから、少し鼻がぐずっていたようです。
ところが島原市内のホテルに着くなりもっとひどくなって、何もしなくとも勝手に鼻水が落ちてくるという、経験者なら分かるような状態になり、改善されないまま翌朝になり、またも全員でマイクロバスに。
ホールへ向かいながら、内心、今日の演奏中はどうしましょう・・・。まさか鼻に詰め物をするわけにもいかないし、と私は考えていました。

ここに、一人の強烈な花粉症患者の男性スタッフ・Kさんがいまして、KAKOさんの症状を聞くなり「それって、花粉症ではないですか?」

「えっ?違うでしょ・・。風邪だと思うけど」とKAKOさんの反発するような声。
さらにKさん「自分も風邪だとずっと思っていて、アレルギー検査で反応が出るまで花粉症だと知らなかった。それに花粉症は突然やってくるのです」。
それで急遽途中の薬局に寄り、Kさんのアドバイスで、処置用の薬などを買い込みました。

さらにKさんが「生姜湯」の手配をしてくれたりしているうちに、本番の時間が迫ってきます。花粉症の鼻へのスプレーでは幕を作って外からの花粉をシャットアウト出来るかもしれませんが、風邪の鼻水だと幕を破って出てくるんですね。結局、即効はないままステージに上がることになりました。

ハイ、結果のご報告です。
ステージでの本番中、鼻水は一滴も落ちなかったのです。でも楽屋に戻るなり、元のような状態になりましたから、あーら、不思議!!何故なんでしょう。

やはりステージは神聖な場所。
人知の及ばない「気」で覆われているのですね。
そして、音楽家には特別な神経回路が住んでいるのではないかと思います。

※ 後日談
 鼻から喉へと変わっていって13日には快復しましたから、花粉症ではなかったようです。
「皆で僕を花粉症の患者にしたがっていたね・・」と笑っています。

Posted by アトリエール