八ヶ岳高原音楽堂にて
5月10日は標高1500メートルという八ヶ岳高原音楽堂のコンサートでした。前日に現地到着し、夕方からリハーサル。
既に調律が終わっていたピアノのそばには、もう一台のピアノがありました。
調律師さん曰く、「使用頻度の高いほうを先に調律しましたが、念のため、こちらも(少し調律を)やっています」とのこと。
随分と両方を弾き比べていましたが、最終的に決めたのは、使われることが少ないというほうのピアノでした。このピアノは、音楽堂とご縁の深い方が寄贈されたベーゼンドルファーです。何とも言えない滋味深い音。
吉村順三設計の音楽堂ですが、同氏の有名な客席の椅子も並んでいます。
10日も良い天気でした。先日のブログで書いた「少年時代」の曲が良かったという人もいましたし、私は「ジブラルタルの風」がいつになく妙に心にしみました。カネボウ デナリのテレビCMがきっかけで生まれた曲ですが、その時に演出された、もうお亡くなりなった蔵原惟繕監督のことや、今日は来れず客席に座っていない人のことを思いました。
KAKOさんから聞いた後日談ですが、いつもはオープニングで弾くこともあるこの曲は、この日のように第2部の後半で演奏すると、全く違う感覚にとらわれる、のだそうです。「美しさと隣り合った哀しさ」が、特別な感じがしたのも頷けますね。
さて翌朝の八ヶ岳は、素晴らしい空。白樺の木々と笑顔のKAKOさんをお届けします。写真には入っていませんが、高原ロッジをチェックアウトしたファンクラブの方々も周りにいらっしゃいました。
自然の風景を五感で味わえる八ヶ岳高原ロッジと音楽堂を、ご存じない方は是非1度!!
2014/05/12