お寺まいり、お墓まいり

タイムスリップ

年賀状も用意しながら、喪中のお葉書も届く12月。

そんな時、ある人のお墓写真が、ここ数ヶ月のカメラに収まっているはず、と思って探しました。

パリ・モンマルトル墓地にあるフランソワ・トリュフォー(François Truffaut)のお墓です。
1984年に亡くなったのですから、もう没後30年経ちます。
前日の雨で濡れていて、名前が読み取れるかどうかですが、、、

十字架の影も入れてみました。

ちょうど通りかかったフランス人の男性が、「生きていたときには皆がチヤホヤしていたはずなのに、今は誰も来ない、花も無い」と
つぶやいて去って行きました。
でも、、と私は思いました。木の葉がお墓に降り落ちていて、それに、黒い石が濡れたせいで空も木々も写している!
映画監督のお墓らしく、そこまで計算して作ったとは到底思えないのですが、何とも素敵で情緒のあるお墓ではありませんか。

トリュフォーの直ぐそばには、KAKOさんにとって忘れられないアンドレ・ジョリヴェ(André Jolivet)が眠っています。
パリ・コンセルヴァトワールで、この人の門を叩くつもりで渡仏したのでしたが既に退官されていたので、オリヴィエ・メシアンに師事することになった、という経緯があるのです。
墓標を見ると、1974年12月。
KAKOさんは1973年にパリへ行き、ジョリヴェさんのお顔を見ながら言葉を交わした翌年に、彼は亡くなったということになるのだそうです。
お会いしたときは元気そうだったから、急死だったのか、とKAKOさんは驚きを隠せませんでした。
(今調べてみましたら、インフルエンザで急逝、と書かれています)

次はガラッと変わり、京都の紅葉を見たことがないというKAKOさんと、毎年のようにお会いしている京都人の方もご一緒に、晩秋の旅景色です。
一般には意外と知られていない場所「厭離庵」の他は有名なお寺ばかり。

永観堂の「見返り阿弥陀像」のポスターが壁に張られていました。

鴨川の柳と空の暮色。

年末までに、また書きたいと思います。

2015/12/17

Posted by アトリエール