子供が主役

フランスと日本

昨日は朝から東京に向かい、リハーサルスタジオで一日過ごしました。来週からレコーディングがスタートするため、いよいよ大詰めの確認作業です。ピアノのまわりに弦楽3部をどのような配置にするかで響き方も違ってくるため、前もってエンジニアから届いていた内容に合わせてセッティング。スコアをチェックする頼もしい女性、Nさんも参加して始まりました。リハーサルの間、レコード会社のディレクターも私も別件の打合せなどで外に出かけていたため、休憩の時もおりませんでした。

今日になってKAKOさんが、弦楽の方達は疲れたろうなあ・・・と心配顔。どうも、新しい課題を皆さんに出したようです。

さらに、休憩時間にAさんが話題にした保育園の話しになりました。何やらいまどきの保育園では、親が子供にやってあげなければならないことが沢山あるようなんですね。特に音楽家であると同時に母親役もやっているAさんにとっては、リハーサル時間やレコーディングの時間帯は、毎日のスケジュールを組む上で大事なこと。
来週は保育園で「お弁当会」というような行事?があるようです。幼い子供に接していない者にはよく分からないのですが、その日のお弁当はフツーのメニューでは全くダメで、アンパンマンとか何かしらの話題のキャラクターとかを、お弁当の中で表現しなければならないのだそうです。そしてどんなお弁当を持ってきたか、持たせたか、親同士でそれぞれチェック!?

それを聞いてKAKOさんは”目が点”になったそうです。日本人はわりと子供中心に考える傾向があるけれど、親が子供のことでお付き合いさせられる時間をもっと別のことで使えるようにすべきではないだろうか。
Aさんのことが可哀相に思えて語調が強くなり、エスカレートして話しは続きます。
フランスでは、人前で子供が騒いだりダダをこねたりすると、親は非常に厳しく叱る。一人の人格として扱っているから。それに対して日本の大人は子供に甘い。飛行機や電車やレストランやあらゆる場所で、子供のわがままを放任している。どうすべきかの判断を、子ども自身に教える親は本当に少ない。

子供時代を数十年も前に過ごした者にとって、その頃の親は優しくも厳しい存在でした・・・。

Posted by アトリエール