謎が解けた

LA MUSIQUE

春の恒例「ライブ・イマージュ」が今年も4月~5月で開催されます。毎回販売されるプログラムというブックレットがありますが、今年はその中のインタビューコーナーは、KAKOさんの頁になるとのこと。先日、インタビューアーと制作関係者がいらっしゃいました。

もう公表されたのでここでも書きますが、今年のライブ・イマージュでKAKOさんは卒業・・・します。ちょうど12回目ということで、その数字もお気に入りですし、若い人たちへのバトンタッチという意味もあって。

これまでのステージを振り返っての思い出話やら、「癒し系音楽」のコンサートと言われながら、「何故、パリは燃えているかが癒し系なのか、自分ではよく分からなかった」というKAKOさん。けれども、「癒し」と「感動」はつながっているという考察的な答えなど、うーん・・・と唸るような言葉が出てきたりして、私の傍で聞いていた制作のKさんと顔を見合わせながら「私たちもレコーダーを回しておけば良かったですね・・」と反省。

ほどなくしてインタビューアーの人が、もっと遡った話を聞きたいと、パリで師事したオリヴィエ・メシアンとのことも質問しました。当時のパリ国立高等音楽院生のそうそうたる顔ぶれについても質問しながら、話の流れが現代音楽の巨匠といわれた、師であるメシアンに及び、するといつもの答えが返ってきます。忘れられないメシアンの言葉。「ムッシュウ KAKO、あなたは日本人です。それは素晴らしい財産です。そのことに深く思いを致(いた)しなさい。」

ところがこの日はさらに続けて「そしてメシアンは同じことを、傍にいたクセナキスにも言ったんです。・・・あなたはギリシャ人です。そのことに深く・・・・」
クセナキスはギリシャ系フランス人の作曲家です。

するとにわかにインタビューアーのかたが声を大きくして「おーっ、あのギリシャ彫刻の質感とクセナキスと・・・今、初めて一致しました。そうか・・そういうことだったのか」と一人興奮気味。
彼は、初めて謎が解けたと言っていました。

様々なジャンルの音楽に精通したインタビューアーの人の発言に、こちらもびっくり。

さて、そんな一幕のあった頁は、当日の会場で販売されるプログラムに掲載されます。

Posted by アトリエール