瞑想の中で

LA MUSIQUE

これはいつの新聞だろうか?
切り抜きをしただけで発行日は分らないが、裏を返してみると朝日川柳なので朝日新聞でした。

インドネシア・スマトラ島の若者のお話し。

彼は昔、かつて通学路だった森に入っては、虎や鹿を保護動物とは知らずに狩っては売り、違法伐採の木材を転売し荒稼ぎをしていたそうな。そんなある日、森林警察者・Fさんに捕まってしまった。
だが若者は、森に生息する100種類以上の鳥の声を聞き分け口ずさめるし、木の種類もよく知っていた。
Fさんは、そんな彼を必要として、若者は今や「森の番人」として働いている。

最近、地元男性が虎に殺される事件があった。

そしてこの話は意外にも、「虎と対話できる力」を若者が持っているということに展開する。

先祖からの伝承・・・。
遠い昔、ひいばばのさらにひいばばが森に行ったときのこと。
食べた豚の骨が刺さって虎が苦しんでいた。それを抜いて助けたところ、虎は一族を襲わないと約束した──。

で、若者曰く。
虎との対話には、まず次のようなことを行うのだそう。
まず虎の足跡がついた土を取り寄せ、礼拝を行い、それを手許において瞑想状態に入る。そのとき瞑想の中に現れた虎と、互いに念を送り合う。

実際に2~3メートル先で対面したこともあったとか。
虎がこちらを向き、耳を上下させると、念が伝わった合図。
虎は立ち去り、その地で二度と騒ぎを起こさなくなる。

何と、ホントの話?
凄い!と思ってしまい、切り抜いていたものです。朝日新聞・野上記者の文でした。

「念を送り合う」ということは、現代では忘れがちな言葉かも知れません。

もしかしたら、KAKOさんのように目に見えない音楽をつかまえるときは、念を、というか何やら瞑想の世界に入ってゆくのでしょうか?
そう思いながら、一昨日は都内のレコーディングスタジオにいました。
モニター画面にKAKOさんの演奏している姿が映し出されています。

今回「も」時代劇のテーマ曲がひとつ生まれます。
ピアノの音が鳴り出した途端、録音エンジニアの人達からも感嘆の声。
「ああ美しいなあ・・」と思える音。
こういう時のKAKOさんは、やっぱりフツーの人じゃないのだ。
ミューズにいだかれて弾いている。

2019/08/25

Posted by アトリエール