水主(かこ)

旅の途中に

12月26日は、今年最後のコンサートが三重県いなべ市であるため、前日名古屋に泊まりました。翌日早い出発だし、会場までは電車を利用しようとすると少し不便なので、クァルテットのメンバーと一緒にジャンボタクシーで移動することになったのでした。それで、メンバーの全員が揃うので、忘年会の様なことをしようと、名古屋市内のレストランを予約。どこもクリスマスディナーに決まっていて、この時期では致し方ないですが。
この時、レストランに向かタクシーの運転手は、はじめに「名古屋の方ですか?」と聞いてきて、そうじゃないと分かると、途端に走っている道々の観光案内をしてくれるのです。今通っているところは、昔は名古屋城の掘割だったところ、この道からあっちの方まで水があったんですから、いい場所に城を作っていましたね。以前から変な名前だと思っていた交差点の名前も教えてくれました。「水主」と書いて「KAKO」と読むところがあります。いつも、何故だろうと思っていました。船の船頭さんたちのことの呼び名だったんですね。ふなこ。かこ。船頭。広島にも加古町があって、こちらは旧町名は広島藩の水軍要員として編成された水夫(水主/かこ)が集住していたことに由来しているそうです。水主では読み方が難しいので、加古にしたようだ、と。
いずれにしても、水瓶座生まれのKAKOさんにとっては、「水」にちなんだ情報が一つ増えました。

いなべ市も員弁と書くんですね。ちょっと読めないです。古い会館なので、空調設備も昔のもの。一旦ONにするとOFFにしてから30分も止まらないそうです。リハーサルの時に寒かったので、暖房が入っていましたが、その空調の音が気になって演奏者には我慢できないようです。そのため、開場したら空調をOFFにして本番を迎えました。確かに、音が澄み切って聴こえます。でも、この日はかなり寒い日で、客席の人々はコートを脱げない状態です。第2部からは暖房を入れました。古いホールは音が馴染みやすくていいです。

終演後は全員で東京に向い、27日は都内での番組録音でまた一緒です。それが、今年の外での仕事納め。年末は新年早々の録音のための音楽もまとめなくてはなりません。忙しい一年でしたが、その分新しい出会いもあったようです。

それでは、皆様も良いお年を!

Posted by アトリエール