新潟の記憶館

旅の途中に

今日は、新潟市民芸術文化会館「りゅうとぴあ」という会場での「THE PIANIST」本番日です。昨日の肌寒さとはちがって雨上がりの生暖かい感じ、26度あるようです。
会場入りは午後なので、午前中は先日の新発田公演の際に行けなかった「にいがた文化の記憶館」へ向かいました。私はお目当ての「直筆お手紙」を見ることができ、使われていた便箋に風景の透かしたような絵が入っていたり、英字のペン運びの優美さに心がときめきました。杉本鉞子という長岡藩の家老の娘だった人で、名前はえつ子と読みます。戊辰戦争で藩の行く末も、彼女にも運命的なものが待っていましたが、嫁いだアメリカで晩年に書き記した自伝が反響をよぶことになります。初めから英語で書かれ、確か六か国語に翻訳出版されましたが、日本ではかなり遅れて訳されました。その日本語訳「武士の娘」の出だしは、長岡の雪景色から始まります。現代では使われなくなったような、古めかしくも美しい響きを持った日本語訳も脱帽もので見事です。

KAKOさんも、戊辰戦争の末路の詳しいことは知らないということや、映画「蜩の記」での武士や夫人の所作の美しさにも感じ入ったばかりなので、この自伝に興味を持っているようです。
(10月の映画の公開前にサントラは9月に発売されますね!心にしみいる曲が揃っていますぞ!)

さて読書の話が長くなりました。
新潟の信濃川に掛かる萬代橋の近くに記憶館がありましたので、重要文化財のこの橋を横から撮ってみました。

80有余年経過して現存する橋の側面は御影石が埋め込まれていて、市のシンボルともなっている、とホテルマンが自慢げでした。

先ほどの記憶館内に展示されていた偉人の中には、佐渡出身の人が多かったこともあり、佐渡汽船の発着場も対岸から撮りました。

まだ行ったことの無い佐渡ヶ島。
と思いながら、信濃川の川岸の散策路を歩きつつホテルに戻りました。

さて「りゅうとぴあ」は、京都コンサートホール、札幌のホール「キタラ」にステージや客席の作りは似ていますので、アーティストもお客様との距離感を近くに感じるようです。
ツアーも4回目。辻井伸行さん、レ・フレールの御兄弟とKAKOさんの演奏は、3組3様の揺るぎないクオリティーで毎回聴衆を沸き立たせていますよ。

2014/08/28

Posted by アトリエール