芋煮の味
昨日は、山形でのソロピアノ・コンサートでした。
新幹線の車窓から広々とした田圃の風景をパチリ。
午後3時開演の為、山形テルサホールに入るのは午前11時を少し過ぎたあたり。快晴の日曜日、秋の行楽日和(びより)ですから、こんな日にお客様がいらっしゃるのかしら、と不安になったりするくらいの空です。楽屋口のほうの玄関に差し掛かったところで、KAKOさんは通りかかった女性に声を掛けられました。
「本当にありがとうございます!9年も待っていました」
お化粧のない控え目な笑顔が素敵な女性は、偶然その場に居合わせたとのこと。チラシに書かれていたのですが、9年ぶりの山形公演なのでした。
ここのホールは806名のキャパシティで、生の音楽を奏者との距離感と共に楽しむにはちょうど良いサイズ。巨大過ぎず、小さ過ぎず、KAKOさん好みの大きさです。
ある時期は、エッ?何故ここに?というような1000人以上収容のホールが日本各地至る所に出来ました。必然的に、沢山のお客様が入るような催し物をやらなければ採算が取れなくなるという、理不尽な悪循環もあったと思います。
さて午後1時半リハーサルも終わり、楽屋に「芋煮汁」が届きました!!山形県ならではのおもてなし料理ですね。お弁当の中身は摘まむ程度で、こちらのお汁はきれいに頂き「最高に美味しかった」とKAKOさんは感激の面持ち。
芋煮の慈しみの味が、演奏にも影響したかも知れません。満席のホールでは涙ぐむ人も多かったようです。
今週末の札幌からは、いよいよ秋のオリジナルコンサート・ツアーです。「芋煮」は出ないとしても、何か地元らしい味で元気を貰いたい、、、。
何しろ仕事で回っているので、山形に行ったとしても、米沢も高畠のワイナリーも赤湯も、かみのやま温泉も悲しいかな素通りするしかありません。次回はプライベートで絶対に来るぞ!と、いつも心のなかで誓ってはいるのですが、未だに実現できずにいます。
2014/09/22