日暮(ヒグラシ)
先週末から、毎日ひとつずつ違った出来事があるので、とてもあわただしい感じがします。
東京から楽譜のことで打合せにいらっしゃる人の対応、電気工事の人に相談事があったり、修理の人がいらしたり、あるホールに「クァルテット」の催しの提案に出かけたり、デザイン会社に発注するものの下書きをしたり・・・。それも、これも、みんなお盆前に、という言葉と関係あるのですね。
東京に事務所があったときは、お盆休みの都内は車道もすいていて、見渡す限りシーンとなったのを思い出しました。この時期は閉めてしまうお店もあったりして、思いがけず買い物をし損なったりすることも度々でした。でも、経験者は語る、静かな都会はなかなか得がたいひとときです。
逆に都会を離れた田舎のお盆の行事も魅力的です。迎え火、送り火、精霊流し、盆踊りなど、なつかしい風習が今でも残っている場所に身を置くことができるのも幸せなことのひとつではないでしょうか。
出かけて行けなくとも、亡くなった大切な人を心に思い浮かべたり話しかけたりするだけで、この世とあの世の架け橋が成り立つような気もします。
ふーっと大きな呼吸をして、夏の風物詩を口ずさみました。岐阜提灯、線香花火、ゆかたと下駄、蚊取り線香、スイカ、団扇、・・・。KAKOさんならば「かき氷!」あるいは「金魚!」かも知れません。どちらも子供の頃を彷彿とさせますが、金魚は見ていて飽きないくらい、すてきな泳ぎ方なのだそうですね。
今、思い出しました!!KAKOさんの夏一番は、おそらく「ヒグラシ」です。カナカナ蝉とも呼ばれる日暮(ヒグラシ)の鳴き声です。日の出前とか夕刻、たぶん光と外気の温度との加減でカナカナ カナカナが急に聴こえてきたり、夕闇になるとハタッとやんでしまったりします。何ともいえぬ涼感とうつくしい声。夕餉(ゆうげ)の時間帯でお忙しい方は、気がつかないで夜になってしまっているかも知れませんが、今度手を休めて耳を澄ませてみてください。