「散り椿」とは?
ツアー最終日の東京・サントリーホール公演が終ってから、もう2週間になりました。
毎回同じようにコンサートに向き合ってきているのですが、今回はどういうわけかお手紙やメールが遅まきながら押し寄せてきて、ちょっと不思議な現象に包まれているところなのです。
その中から、
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70代後半に入りかけた男性からの言葉もうれしかったです。
いつものことですが、加古さんの演奏と曲を聴くと忘れがちな情緒が体中に広がり、とても豊かで清らかな気持ちになります。何処を向いても人間味が薄れてしまった時代、言葉ではなくこの曲と演奏こそが、日常に必要なものと実感しています。
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そしてこちらは、おそらく40代の女性。
クァルテットの素晴らしさ、全開でした。大変心に染みるもので、音の粒子にたっぷりと浸ることが出来ました。
「アヴェ・マリア」は子守歌のようにやさしく、”母なるもの”そのもの、安らぎを感じました。そして、「テンペスト」。so cool !!
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こちらは定年退職され、会社のしがらみから離れた爽やかさで九州から駆けつけてくださった方。
ピアノの豊かな響きと弦楽器の揺らぎ、震えの余韻がこだまして美しく天空に消え去っていくのが残念で、愛おしい時間でした。
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と言うわけで、プログラム全編を「加古カル」だけで演奏するのは初めてでしたが、皆さまの感動がいつまでもジワジワと溢れてきている、ということのようです。
KAKOさんは、映画「散り椿」の公開時にサウンドトラック盤が出る(だろう)から、と、各シーンの曲名を用意し始めています。テーマ曲をコンサートで初演しましたが、植木昭雄さんが奏でるチェロのメロディーが耳に残り、9月公開という映画を早く観たいものですね。
コンサート会場で配られていた映画のチラシ、表と裏です。
裏面の一番下に書かれていますが、「散り椿」の正式名称は「五色八重散り椿」といい、花弁が一片一片散ってゆき、一本の木に白から紅まで様々に咲き分ける、特別な椿なのだそうです。
私は映画のお話しが来たときにタイトルを聞いて、「椿三十郎」が白い花をかき集めて隣居との境界の流れに投げ込むシーンを思い出していましたが、そのようにはポタッと落ちないのが「散り椿」だそうで・・・。
知っている人は少ないのではないでしょうか?
3月下旬が開花時期とも書かれていたので、ちょっとネット検索してみました。
何と、「地蔵院の散り椿」なるホームページがありました!
http://www.tree-flower.jp/26/jizou-in/chiri_tsubaki.htm
京都旅行される方、是非、ご覧になってください。
2018/03/18