日本映画史を体現する男

時々のメモ

昨日は、久しぶりに都内での試写会に出掛けました。
長く閉じこもりの作曲生活で体調も芳しくなかった為、思い切って一日OFFにしたのです。
夏に音楽を録音した「果し合い」という時代劇の完成披露試写会ですが、元々はBSスカパー!のテレビ用で、藤沢周平 新ドラマシリーズの第1回目です。「最後の忠臣蔵」の杉田成道監督。

主人公を演じた仲代達矢さんが撮影中に、「この作品はスクリーンで見てみたい」と発した一声がきっかけになって、この完成披露となったとのこと。
番組は、BSスカパー!時代劇専門チャンネルで10月31日(土)に放送されますが、このチャンネルをご存じない方も多いと思います。365日時代劇を有料放送している訳ですから、当然契約しないと見られないです。昨日の試写会では、上映前に時代劇専門チャンネルのいろいろな予告編をやっていましたが、今や昔の俳優陣も続々登場して、かなり懐かしい感じ。

「果し合い」はというと、「役者・仲代達矢。日本映画史を体現する男が魅せる、圧巻の95分。」
このコピー文が裏切らない内容で、テレビ番組仕様とは思えない美術や道具や演出でした。
そうそう、限定付き一週間、東京で劇場上映されることになったことが昨日発表されたのです。

原作は藤沢周平「時雨のあと」、脚本:小林政広。
昭和7年生まれ、83歳の仲代達矢さんが演じる「老いた下級武士の物語」。見ていただきたいものです。
そしてこの作品では女優陣も素晴らしかった。桜庭ななみさんが時雨のような雨模様の竹林を歩くシーンは、ため息が出るほど。原田美枝子さんは、黒澤明監督の「乱」で凄みのある存在感の女性でしたが、仲代達矢さんとご一緒するのはそれ以来とか。いつも役作りに徹していらっしゃるので尊敬します。満開の桜の下で、掌に落ちた花びらに語りかける徳永えりさんも、、いい。
ついでに、、、赤い首リボンを付けた猫も良かった!

東劇(東銀座駅)で11月7日~13日、朝10時から1回の上映です。
BSスカパー!時代劇専門チャンネルは 10月31日(土)午後3時と午後7時
このチャンネルのご相談は0570-200-262だそうです。

あっ!忘れるところでした。KAKOさんの音楽のこと。
監督の強い希望で「ポエジー」が冒頭から流れてきます、、、。時代劇なのにポエジー?グリーンスリーヴス?
相川麻里子さんのヴァイオリンと、植木昭雄さんのチェロとで、もちろんポエジー以外の新曲も登場します。

2015/10/09

Posted by アトリエール