元気になるデザイン
サントリーホールのコンサートチケットのキャンセル待ちの人がいるかと思えば、急な入院で来れなくなった知人もいます。
時々のメールでリハビリという言葉が出てくるので、そういう現実に立ち向かっている日々を想像して、いつも明るい笑顔を絶やさなかった人にエールを送りたいと思っているところです。
それに、デザイナー志望の親類の子のリクルートも気になり、何気なくいつもは全く見ないそういう方面の記事をインターネットで検索していましたら、「リハビリテーション・リゾート」という考え方を持ち込んだ、リハビリテーション病院があるのを知りました。
以下はその病院理事長さんのお話し。
「リハビリテーション病院の目的は家へ帰って日常生活をできるようにすること。家庭内や社会と同じしつらえの中で行動できるようになるための活動が必要とされます。必要以上にバリアを作ることはありませんが、あえてバリアフリーだけを考えることはしませんでした。
家へ帰ったら靴を脱いで上がり、着替え、冷蔵庫から物を出して調理し、食事をして、入浴…そういった普通の生活ができるようになるための訓練がリハビリです。極端に言えば“リハビリ”という言葉で思い浮かべる平行棒や機具類がなくても、生活の場所でベッドから立ち上がって洗面所にひとりで行ったり、壁をつたいながらでも部屋の中を歩いたりすることがリハビリになります。
脳卒中を患った人は、判断力と体の動きがこれまで通りとは違っているから練習しなければならないのであって、全部を自動扉にしたり、回転しない椅子だけを置いておくような、日常には存在しないような過剰に安全な場所を作る必要はないんです。・・・」
いろいろなイメージをもっていらした理事長さんは、最後にプロのデザイナーに依頼したそうです。
生活の場が居心地良くなるデザイン。
そういえば、先日KAKOさんがふっと呟いていた言葉にドキッとしました。
「さびしいなあ」
その後の話を聞いて、そうなんだ・・・と納得しましたが。
「毎年、この時期はライブ・イマージュのツアーだった」
「列車やバスの移動で、窓から見える田畑の様子や鯉のぼりが見えた」
「あの鯉のぼり、やっぱり元気が出るよね」
そうそう、2000年から12年間の5月の初めは、ほとんど住み家には居られずライブイマージュ・ツアーでした。
春の芽吹きから新緑に移り変わる景色を、全国の旅の窓から愉しんでいたのですね。
「鯉のぼり」も、空に描く素敵なデザイン、ですね。