あの夏
2009年8月に放映された「海軍・・」の番組が新潮社から発売になりましたので、お送りしたいのですが・・。当時のディレクターの女性からお電話があって、まもなく1冊の分厚い書籍が届きました。
「日本海軍400時間の証言」NHKスペシャル取材班
ご覧になった方々も多いかと思いますし、毎週の連続番組ではないので見逃した方もいらっしゃるでしょう。
夏になると戦争、敗戦関連のテレビ番組がひときわ増えてきますが、これは凄かったです。戦後40数年も経ってからの、1980年から1991年までに毎月1回、合計131回開かれていた旧海軍の秘密会議の、400時間分の肉声テープを検証した内容だったのです。それは「海軍反省会」ともいうべきもので、海軍の最上層部にいた人々が「戦争に至った本当の事実」を告白した驚愕の資料でした。特攻作戦の中枢にも触れています。
本の帯に、「陸軍は暴力犯。海軍は知能犯。いずれも国あることを忘れていた」とあります。会議に出席した者が存命中は、決して外部に出さぬことを約束した上で録音され、遂に発表される日がきた、そういう番組でした。
このディレクターは、この番組を大きな理由として2009年の放送ウーマン賞も受賞しています。初出産と育児に忙殺される中、眠る時間も割いて手を抜かずに成就されたことは本当に素晴らしい。心から尊敬します。
この時出来上がったテーマ曲には「鎮魂の詩(うた)」とKAKOさんは名づけましたが、本ですから勿論CDは付いておりません。悪しからず!
終戦記念日が近いので、こういう本もどうかな、と思いました。