不言実行
昨日のアトリエ通信が、来年もよろしく・・・というような文章だったにもかかわらず、今日は
ちょっと書いておこうかな、というものに出会いました。
それは、年に2度送られてくる京都のお店からの、冊子にありました。
新聞などの句選でも知られる黒田杏子さんの一文でした。
新潟県出雲崎町に歴史ある句会があり、そこに招かれたことから話は始まっています。
荒海や佐渡に横たふ天の川 芭蕉
の句で知られる町とのこと。
そこで80代の現役漁師の句と出会います。
70代で、長年二人三脚だった嬶(かかあ)の突然の死から、一念発起。
「アイツは帰ってこないんだから」と、小学校しか出ていない彼が歳時記を懐に入れて勉強したんですね。
「磯見漁師」というのが正確な肩書きで、一人で舟をあやつり、ごく近海で魚介や海藻を採るのだそう。
こんな句もありました。
中秋の月に棹さす磯見舟
息子達も都会に出てしまい、88歳が一人で舟を漕ぐ姿が浮かびます。
「不言実行」で、淡々と漁師と俳人を続ける人。
ここにも、KAKOさんの曲「それぞれの海」があるなあ、と思ってしまいました。
寒い日は、いい話だけ胸にしまって温まりたいものです。
2013/12/18