ふくよかなお茶のごとく

旅の途中に

福岡県八女市のコンサートから、あっという間に一週間経過してしまいました。
その時の感動的な一日を書きたかったのですが、何しろこのところの「仕込の季節」で、夜も眠れない状態。ようやく今日少しだけ時間をさいて、PCに向っています。
八女はお茶の産地ですね。
会館に到着すると、お接待係の女性がゆっくりと玉露のようなお茶を淹れて、メンバー全員の楽屋を回っています。
KAKOさんは本当にお茶が好きです。おいしいお茶。
そう思っていたら、館長さんが皆に一袋ずつのお土産をくださいました。
ここへ行ったら買って来たらいい・・・と薦められた茶園のものでしたので、
うれしかったです。

私は、果物が盛られた器の、色づいた葉っぱが印象的でしたので、持ち帰りました。

行政が運営する会館とはいえ、全てがさりげなく行き届いていて、おもてなしの気持ちが感じられます。どこの会館もお手本にして欲しいような・・・。

リハーサルが始まったころ、「台風の影響があったので、チケットが伸び悩んで・・・」集客が思わしくないことが告げられました。
ステージに上がる直前だとタイミングがよくないので、本番の数時間前に言ってくれるのです。

そして、無事にコンサートは終わりました。
帰りのタクシーの中でみんなが「あんな風に言っていたけれど、淋しい感じは全くしなかったね」と、楽しそう。
お客様の座席の配列もうまく広がっていましたし、何しろ、熱心に聴いていらっしゃる。
その気迫が会場全体を包んでいたのでした。ピアノも市民の寄付で購入したと聞いています。

夏の台風で、八女では死者も出たくらいの被害があったのです。まだ再起していない人も多いところに、コンサートのチケットを売るのはどんなに大変なことだったでしょうか。

翌朝の空港までの運転手の人が、偶然、八女のご出身者でした。
それは後で知ったことでしたが、この車に乗り込んで、最初のひと言で、今まで経験したことのないような幸せな気持ちになったのでした。お天気のことだったか、と思いますが、非常にやわらかい慎み深い物言いでした。

という訳で、もう一度行きたい町!になったのです。

さてさて、来年は40周年という記念の年。
KAKOさんは、東京のコンサートで、やりたいことを全部やろうと張り切っています。

Posted by アトリエール